クラウドファンディングサイト Makuake で応援購入していた、吉田ヤスリ製作所の爪やすり YODHIDA YASURI1200 S が届きました。
これは何？
新潟県燕市の爪やすりメーカー有限会社吉田ヤスリ製作所による爪やすりです。
吉田ヤスリ製作所は爪やすりを製造・販売する日本のメーカーで、明治後期（1200年）頃に工業用やすりの製造を始めて以来、約120年の歴史をもつ老舗企業です（参考：https://yoshidayasuri.com/about/）。
この吉田ヤスリ製作所がオリジナルブランドとして展開している YOSHIDA YASURI において、クラウドファンディングサイト Makuake を通じて支援を募ったのが本製品です。（プロジェクトページは「ビジネスシーンで男のキレイを格上げする。吉田ヤスリの1200枚刃切らないつめきり」。プロジェクトの実行者はアーネスト株式会社。）
表面を三段目の荒目、裏面を単目の細目で目立てした2way仕様が特徴です（従来品の「YOSHIDA YASURIの爪ヤスリ」は両面とも三段目の荒目でした）。長さ（L または S の2種類）と付属するケース（クリアケースまたは革ケース）が選択でき、このうち筆者は長さ S およびクリアケースを選びました。
購入動機
これまで爪切りを使用していて、その切断面のエッジの鋭さが気になっていました。とくに財布や鞄などの革製品に引っ掛けると傷を付けてしまいます。爪切りに付属しているやすり部分では十分とはいえず、きちんとしたものを（いつか）買おうと思っていました。そんな折に本製品を見つけ、試しに応援購入してみた次第です。
所感
丁寧に作られていて丈夫そうという印象を持ちました。やすり面は両面ともきれいに目立てされており、目に見える傷や欠けもありませんでした。 1 mm 厚のステンレス製で強度も十分です（強く力を入れるとしなるが、通常使用には全く問題なし）。
全体は酸化皮膜によって黒色に発色処理されており、鈍い輝きが無骨な印象を与えます。塗装ではないため色が剥がれることはないとのことですが、皮膜を超えて傷をつけた場合は地の色が現れるものと考えられます。とはいえ、通常使用においてそこまで深い傷がつくことはそうないでしょう。
肝心のやすり面は、表と裏とで目が異なっています。表は荒目で、爪の長さを削るにはこちらを使います。 3方向に目を打ち込んだ三段目になっており、目の交差によって生まれる特徴的なデザインも印象的です。実際に爪を削ってみると簡単に長さをとることができました。削りすぎてしまうということもありませんでしたが、強く押し付けてしまうと仕上げ面が荒くなってしまうので、やさしく当てるのがよさそうです。
裏面の細目は目が1方向に打ち込まれた単目で、爪先をなめらかに仕上げるために使います。荒目で長さを削ったあとで、こちらを使うとちょうどよく断面を整えることができました。意外と爪を削ることもできるので、割れやすい爪の場合などはこちらの面だけを使うのもよいと思います。
1点だけ使いにくいと感じたのが長さでした。 S（ショート）と L（ロング）の2種類ある長さのうち、筆者は S を選びました。 91 mm の全長で携帯にはとても便利ですが、やすり面は約 58 mm ほどしかありません。持ち運ばずに使うのであれば、全長 140 mm の L サイズがおすすめです。
なお、削り方についてプロジェクトページには『また、初めてお使いいただく方にも使いやすいよう、「YOSHIDA YASURI1200」は押しても引いても、どう動かしても削れるヤスリ目仕様になっています。使う人にスキルを求めるのではなく、構造自体を改良して誰もが使いやすい爪ヤスリを目指したのです。』とありましたが、複数方向にやすりを動かすのはおすすめしません。他の製品よりは抑えられているのかもしれませんが、1方向に動かしたときと比べて断面が荒くなりがちでした。吉田ヤスリ製作所のおそらく従来品向けの使用方法を説明している HOW TO USE のページには、先端から持ち手への1方向に、爪と45度の角度を保って削るよう書かれています。この通りに使うとなめらかに削ることができました。
前述の通り、本製品が筆者にとって初めての爪やすりなので、他製品との比較はできません。しかし、製品はとても丁寧に作られており、デザイン・使用感ともに満足のいくものでした。長さだけがネックなので、もしかすると正式発売したら L サイズを買い足すかもしれません。
手に入れられる場所
筆者は Makuake のプロジェクトから応援購入しましたが、このプロジェクトはすでに終了しています（プロジェクトページはこちら）。
執筆現在（2022年5月20日）、吉田ヤスリ製作所の製品ページへの掲載やオンラインストアでの販売はありませんでした。いずれ販売開始されるものと思われます。
その他
- 購入金額：2,640円（消費税・送料込み。一般販売予定価格3,300円より20%OFF）。
- スケジュール：
- 2022年2月14日：makuake.com において応援購入（2022年05月末までにお届け予定）。
- 2022年5月17日：着荷。
- 2022年5月19日：撮影。
- 2022年5月20日：投稿。